K工業・N社 労災損害賠償裁判 証人尋問傍聴行動 

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 10月8日と15日、K工業・N社の労災損害賠償裁判の証人尋問が千葉地裁603号法廷において行われた。

 2012年、N社の敷地内で、この労災は起きた。下請けのK工業の契約社員であるAさんは、他の社員と共に鋼管パイプ等の玉外しや荷下ろしをしていた。その際に、Aさんの左足の甲に、860キロもあるH鋼が落ちたのだ!
 Aさんは大怪我をして入院し、潰れた足は手術で切断せざるを得ないと言う重大な労災事故となった。
 日系ブラジル人であるAさんは、ブラジルに帰国して、大型トラックを使う仕事を希望していたが、その夢も怪我の後遺障害で失ってしまった。

 傍聴支援行動には下町ユニオンから当該のAさんとご家族も含めて8日は8人、15日は15人が参加した。
 尋問は、8日は13時30分から17時、15日が13時30分から16時20分、と長時間に及んだ。法廷の室温調節が悪く、8日は寒く15日は暑い状況と酷暑酷寒の逆境にも、当該と共に組合員達は耐えた。

 8日は現場にいたK工業側の作業長と受け入れ班長の二人、15日は元け会社の生産技術部部長と原告Aさんに尋問がされた。
 Aさん側代理人のS木弁護士が尋問すると、K工業側の二人はしどろもどろとなり、嘘が暴かれていく様子は痛快ですらあった。

 15日はN社の生産技術部部長と原告Aさんの尋問が行われた。
 元請けであるN社は「安全作業要領」を作成し、下請けである「安全衛生委員会」にも参加していたが、実際に機能しないままこの労災事故が起きてしまった。
 作業前の荷おろしの説明や、おろす品物の順序などの打合せをしていなかったことも、双方の尋問で明らかになった。
 しかし、会社側は元請け、下請けのどちらも、Aさん個人の勝手な動きによる事故として、労災を認めていない。

 会社の労災隠しを許さず、下町ユニオンも一丸となってAさんを支援していこう!