東電福島・放射能汚染「今中 哲二講演」と
「職場報告」の集い

7人、立っている人の画像のようです

 6月25日、すみだ産業会館において、『さよなら原発・福島汚染講演と報告の集い実行委員会』主催で、標題の講演と報告の集いが開催され、90名の参加がありました。

 今中哲二さんは、京都大学複合原子力科学研究所研究員です。
チェルノブイリ原発事故の放射能汚染調査活動のために、何度も現地に行っていたため、ロシアのウクライナ侵攻でチェルノブイリ原発占拠が起きた時は、マスコミから今中さんへ問い合わせが殺到したそうです。 
 「プーチンさんは、3日間で戦争を終わらせ、傀儡政権を作るつもりだった」「ウクライナのNATO加盟を防ぐ事を重要視していた」が、3日で終わらなかった文化的、歴史的背景の説明が興味深かったです。

 2011年の福島原発事故以降、調査を続けている飯舘村の報告もありました。「8年間で放射線量は二十分の1になったが、私達はこれから五十年、百年にわたって、放射能汚染と向き合わざるを得ない。東京もセシウムだらけ。」です。「汚染水は東電の責任で長期保存し、周りの人にこれ以上迷惑をかけるな」と訴えておられました。

 次に、全国林野関連労組関東地本の黒田 隆さんの職場報告「山の仕事」を伺いました。
「人の手が入った山は人の手で維持、管理しなくてはならない。山は自然のダムなので、手入れを怠ると大災害が起きる。この大切で重要な仕事を林野庁の職員が担っている。
 しかし、原発事故以降、群馬や福島の山の仕事をする職員や労働者は、自分も含めて放射能被曝をしている。どこが汚染されているかわからないためだ。」との事でした。

 この黒田さんの報告後、今中さんからも「放射能汚染の環境基準とハザードマップ作成」の必要性の訴えがありました。原発事故の調査や対策を考え、国有林で働く職員や労働者の安全を守っていかなくてはならないと改めて認識できました。