「土地規制法案」を許さない!

参議院議員会館前でのシットインの様子いn参議院参議院

下町ユニオンニュース 2021年6月号より

5月11日に審議入りしている「重要土地調査・規制法案」はとんでもない法律である。

目的を『軍事基地や国境離島等の機能を阻害する土地等の利用を禁止する』として、首相が指定した区域の土地の【所有者の氏名・住所・国籍・使用目的・利用状況】を調査し、応じなければ刑事罰を科すというもの。国による土地の買い取りも可能となり、どこを指定するか、調査内容や範囲も規定がなく拡大されていく危険性があり、基地や原発周辺の住民そのものを調査・監視の対象とし、中止命令も可能となる。

 現実に、軍事基地が集中し、「国境の島」である沖縄は県丸ごとが監視対象となり、土地売買ですら事前許可の対象となりかねない。自衛隊のミサイル基地建設がすすむ八重山諸島ではより監視が強化され、今後日本全国にも及ぶ可能性がある。これは戦前、軍事施設の調査を禁じ、住民の相互監視を合法化した「要塞地帯法」に匹敵する。
 この法案の目的は、21日からの国会審議でますます鮮明となっている。
自民党の杉田水脈議員が「辺野古反対の住民運動を取り締まるべき」と発言、維新の会の足立康史議員が「沖縄に基地内の民有地を含めろ、強制収用も考えるべき」と主張したうえで「国が基地を造るといったらそこに造る」とまで踏み込んだ。基地内の民有地は、反戦地主の存在を意識してのことであり、明らかに粘り強く反基地を闘う沖縄の運動潰しを狙っている。

 同時にこの法案を許せば、戦前のように反基地・反戦運動そのものを非合法化することにつながってしまう。

なんとしても反対の声をあげていこう。(Y)