最低賃金大幅引き上げを政治課題に押し上げよう!

下町ユニオンニュース 2019年7月号より
 院内集会を開催
 6月6日、「最低賃金大幅引き上げキャンペーン委員会2019」のよびかけで、「地域間格差をなくし、全国一律最賃の実現を!いますぐどこでも最低賃金時給1500円をめざそう」院内集会が開催された。
 よびかけたキャンペーン委員会は、全労協全国一般全国協議会、郵政産業労働者ユニオン、下町ユニオンの三団体が連絡先となり、昨秋から生協労連も正式に参加している、ナショナルセンターなど上部団体の所属を超えた最賃大幅引き上げをめざす運動体。
 中央最賃審議会での地域別最賃額の審議や7月参院選を前に、「最賃全国一律・いますぐ時給1000円の実現! そして1500円に!」を政策・政治課題に押し上げようとこの集会を企画した。
「東京、埼玉でチェーン展開するクリーニング会社で、時給が最賃水準のため同じ仕事をしているのに90円近く差があり、店舗間異動に際し退職してしまうケースもある」
「生協では商品の値段は全国同じなのに賃金に地域間格差があるのはおかしい。最賃額で生協商品を購入すると、東京では朝食に7品買えるが、鹿児島では4品しか買えない」などなど、現場からの報告があった。
 政党からは、立憲民主党・初鹿明博衆議院議員、共産党・大門実紀史参院議員が参加。社会・経済政策として全国一律1500円の実現がそれぞれ訴えられた。なお、共産党・倉林明子参院議員、社民党・福島みずほ参院議員、自民党・末松信介参院議員の事務所からも出席があった。
 キャンペーン委からは、2月に発表した「地方最賃審議会公開度ランキング」を各地で活用しての、中央最賃審議会での「目安」審議や地方最賃審議会での審議に合わせての運動展開や、参院選に際し各政党に対して、①時給1500円、②全国一律、③小零細企業対策の充実、④最賃引き上げの方法、⑤党の最賃政策の5項目のアンケートを行い公表することなどが提案された。
生活できない最賃水準、拡大する地域間格差を、現場の実態を押し出しながら可視化しよう。そして、貧困、地方経済の過疎化、少子化など、社会・経済政策としての必要性や中小企業支援策との一体性を強調しながら、政治的テーマに押し上げていこう!