コミュニティ・ユニオン首都圏ネット一日行動

下町ユニオンニュース 2025年11月号より

10月24日、コミュニティ・ユニオン首都圏ネットワークの一日行動が取組まれました。

品川駅港南口に10時に集合して、

①日東電工㈱東京本社 工場閉鎖・廃業による解雇、団体交渉拒否の韓国オプティカルハイテックの100%親会社/支援する会 
② ㈱ローソン物流施設「GLP座間」ローソン事務所内、MSC NEXUS神奈川物流センターでの労災。団体交渉拒否/神奈川シティユニオン 
③シグマホールディングス㈱傘下のシグマベンディングサービス㈱による熱中症労災死への謝罪、補償、予防措置。不誠実交渉/全国一般東京東部労組 
④㈲コム 昨年3月に裁判所で和解した未払残業代請求訴訟の合意内不履行/プレカリアートユニオン 
⑤日立建機㈱、㈱BREXA Holdings(旧㈱アウトソーシング)(派遣元)、ネッコー㈱(派遣先)によるフィリピン人派遣労働者への雇止め、嫌がらせの主要取引先コンプライアンス責任/下町ユニオン。

5社に対して、争議解決を求めて社前集会を行いました。全体で12団体110名が参加。下町ユニオンからは9名が参加しました。

【日立建機㈱への抗議行動】
現在、派遣契約を更新しなかったことに関することの団体交渉拒否については、東京都労働委員会で調査中です。またこの団交要求について、不当にもネッコー㈱は、応じる必要はないとして、東京地裁へ訴えています。

しかしながらこの間、新たな問題として、入社して2カ月後にMさんが作業中に塗装のために吊るしてあった鉄パイプが頭上から頭に直撃するという重大労災事故に遭い、救急車で運ばれて「約一カ月の安静を要する見込み」との診断を受けていたのにもかかわらず、労災休業補償を受けられなかった事実が発覚しました。

また他にも塗装作業でのずさんな有機溶剤使用など安全衛生の問題、事前面接や工場内下請へ派遣していた二重派遣など違法派遣の問題、現場リーダーからのセクハラ問題もあり団体交渉を申入れました。

ネッコー㈱は、これらの労災、安全衛生、派遣法違反問題などは団交に応じました。しかし、鉄パイプは頭に当たっていないという当時の認識は間違っていないとして、謝罪も訂正も認めない、事前面接も認めず、都合の悪いことは「確認できなかった」「認識が違う」などと不誠実な対応を続けています。

ネッコー㈱が法令遵守、社会的責任について、まったく不十分であり、外国人労働者への差別に無自覚であることが根底にあります。

日立建機は、「調達パートナーを含めたサプライチェーン全体でのサステナビリティへの取り組みを推進」するために「日立建機グループ サステナブル調達ガイドライン」を発行しています。

「日立建機グループ調達パートナー行動規範」の「A.労働」において「貴社は、労働者の人権を尊重し、国際社会から理解されるよう、尊厳と敬意をもって彼らに接する必要があります。これは臨時社員、移民労働者、学生、直接雇用者、およびその他の就労形態の労働者を含む、すべての労働者に適用されます。」 とあります。

日立建機は、自ら定めた「調達ガイドライン」を実践し、資本関係がなくてもネッコー㈱についても人権と労働、法令遵守など観点から今回のユニオンへの団体交渉拒否などの対応及び2名の組合員の「雇止め」=不当な派遣切りについて、調査し、ネッコー㈱に対して、労働紛争解決に向けて誠実に対応するように強く求めました。