NECCO(株)は、派遣労働者の「使い捨て」をやめろ! 外国人差別を許さないぞ!

働く仲間の皆さん、市民の皆さん、私たちは、いつでも、誰でも一人から加入することができる個人加盟の労働組合=東京東部地域ユニオン協議会(下町ユニオン)ふれあい江東ユニオンです。

些細な事や身に覚えの無い理由で一方的に派遣契約終了により雇止め=「解雇」!

フィリピン労働者のKさんとMさんは、派遣会社=㈱ISC就職支援センターからNECCO (ネッコー)㈱茨城事業部(工場)へ一昨年11月から派遣され一生懸命働いてきました。ところが今年1月末に突然、工場の現場リーダーの社員から派遣契約の更新をしない旨を告げられました。Kさんは理由を聞いてもまったく納得出来ないことばかりだったので何とか契約更新が出来ないかと頼み込みました。現場リーダーは上司と話をしてみるとその場では答えましたがその後、話はありませんでした。派遣会社の担当者からも同じ理由で派遣契約が更新されず2月末で終了になるので雇用契約も終了(雇止め)との話がありました。困った二人は、ユニオンに相談。ユニオンから派遣元、派遣先に対して、派遣契約を更新しない理由は一方的で事実と反し、しかも些細な理由であり、派遣契約の継続を求める旨の話をし、派遣先の総務は派遣契約解除の理由を確認すると答えました。しかし、派遣会社の担当者は、2月15日に「派遣先の一時的な増産期間が終了し、派遣契約が更新されなかったため」とこれまで一言も言ってなかった理由を付け加えた雇用契約終了の予告通知書を二人に渡しました。派遣契約の打ち切りとそれに伴う雇止めを正当化するためのものであることは明らかでした。

NECCO㈱は雇用関係が無いことを理由に団交を拒否してきました。ユニオンは派遣会社とまず団体交渉を開催し、改めて派遣契約を更新しない理由=雇止めの理由を文書で回答させました。Kさんの派遣契約終了・雇い止めの理由は次の4点でした。

①「昨年5月に不用意に残業を行うために、故意に作業を遅延させたこと」、②「昨年5月中頃、派遣先において自身が残業したいために同僚に対し、作業を遅らせるように指示したこと」、③「昨年6月初旬、派遣先の指示を聞かず、業務上発生したごみを捨てず放置したこと」、④「昨年8月初旬より、同僚の派遣社員に対し怒鳴るなどして、勤務態度が著しく悪く、指揮命令者の指示を聞かないなどして、就業態度の改善されなかったため」。としています。

①②について、Kさんはまったく身に覚えの無いことでそのようなことで注意も受けたことがありません。③のゴミは仕出し弁当の箱を駐車場に一時置いて注意されてすぐに片付けました。④同僚の派遣社員には仕事中で忙しい時に派遣担当者と長話をしていたので、NECCOの社員からも「何しているんだ」と言われたために「早く仕事に戻って」と多少大きな声で言っただけであり、後で同僚には謝って終わった話しでした。

Mさんについては、①「昨年2月工場内の危険個所(歩行禁止箇所)を歩行するなどしたため、派遣先及び派遣元より危険個所に立ち入らないよう再三注意や指導があったこと。」②「業務上必要な服装の労働安全衛生規則に反する行為や、勤務態度が著しく悪い点があったこと。」の2点でした。①はフォークリフトの専用口で歩いてはダメと教えてもらっていません。他の派遣社員がいつも歩いているので歩いただけで、注意されてからは歩いていません。しかも他の派遣社員はいまでも歩いています。なぜMさんだけを問題にするのか、まったく公平性がありません。②安全靴の踵部分を踏んでいたが、NECCOの上司の社員も踵を潰して履いていて、Mさんは注意を受けたことは一度もありませんでした。現場リーダーも知っていたがMさんに注意はしなかったことは認めています。そもそも派遣社員を入れて安全委員会も開催されておらず、安全教育も受けていませんでした。

そして、「増産期間終了」もウソです。Mさん、Kさんの代わりに三人も派遣社員を入れてほぼ毎日1時間~2時間の残業が今も続いています。

「派遣切り」「雇止め」で雇用を失うことは派遣労働者にとっては、「解雇」と同じです。この様な理由で正社員を解雇することは出来ません。派遣労働者への差別です。「使い捨て」は許せません。外国人労働者が日本語や法制度などもわからないことにつけ込んだ外国人差別です。NECCO㈱のこのような差別は許せません。 ユニオンは断乎抗議し、このような差別と闘います。

NECCOO(株)は、話し合いに応じろ!  誠実に対応しろ!

ユニオンは、NECCO(株)に対して、①K組合員とM組合員の派遣を継続させること。②派遣契約を更新しない理由を具体的に明らかにするように要求し、団体交渉を申入れました。しかし、NECCO(株)は、「派遣期間満了による終了であり、期間満了後に更新すべき義務もそれ以外の理由を告知する必要もなく、また、貴組合が申し入れた団体交渉については、当社は労働組合法上の使用者に該当しないので、団体交渉応諾義務はないとの認識です」として、ユニオンとの話合いを拒否し、申入れについても回答せず無視し、不誠実な対応をしています。

NECCO(株)は、企業としての責任を果たし、ユニオンに誠実に対応するべきです。

近年は「ビジネスと人権」が大きなテーマになっています。言うまでもなく企業活動は、利潤追求が第一ではなくコンプライアンス(法令遵守)、CSR(企業の社会的に責任)がまず求められるのは当然です。

NECCO㈱は行動指針で「人としての行動を第一に」「三者(社)の幸福を追求」「チャレンジャー精神をもって何事も取り組む」を掲げています。富樫社長は口先だけにせず、まさに「人としての行動を第一」として、自社の社員に限らず派遣社員も、国籍に関係なく外国人労働者も、すべての労働者の働く者の権利、人権が守られるように行動することを強く求めていきます。

ユニオンは派遣先・派遣元よる理不尽な派遣切り、派遣労働者の使い捨てを許さず闘います。

働く仲間の皆さん、市民の皆さん、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

抗議先 NECCO(株)本社  代表取締役社長  富樫 祐輝

埼玉県川口市並木1-7-44   電話048―253―1311