原発事故を忘れない!

下町ユニオンニュース 2025年10月号より

九月二三日、東京・代々木公園で、「ともに声をあげよう!―脱原発と気候正義のために」をテーマに、さようなら原発全国集会が開催され、下町ユニオンのメンバーも参加しました。主催の「『さようなら原発』一千万署名 市民の会」に、気候危機の問題に取り組んできた若い人たちのグループ「ワタシのミライ」が協力し、開催されました。全体での参加は四五〇〇名でした。

スピーチでは「ワタシのミライ」の川﨑彩子さんが気候正義と脱原発に向けて社会運動に取り組む決意を話しました。

哲学者の高橋哲哉さんは「原発は四つの犠牲で進められている。一つは過酷事故による犠牲、これは福島で経験した。二つ目は原発労働者の被曝労働、三つ目に先住民の犠牲でウラン鉱山の開発で居住地を追い出されるなどがあり、四つ目の犠牲は放射性廃棄物で後生の人に押しつけようとしている。日本政府が原発に固執する理由に核武装の能力保持があるのではと指摘し、さようなら原発・地球沸騰化を食い止めるために力を合わせましょう」と訴えました。

福島原発告訴団の中路良一さんは、最高裁が今春東電幹部を免罪したことへの強い怒りと、汚染水の海洋放出に続いて放射能による汚染土も全国に拡大されようとしている現状を訴えました。
来年で、福島原発事故から十五年を迎えます。原発無しでもやってこられるという現実を私たちは体験してきたにもかかわらず、政府は脱原発をすすめるどころか、四十年以上が経過した老朽原発さえ再稼働させようとしています。
核の力で平和な社会を築くことはできません。

脱原発を求める声を、粘り強くあげていきましょう。(M田)