最低賃金の大幅引き上げを!
(下町ユニオンニュース 2023年9月号より)
今年度の最低賃金の上げ幅の目安を決める中央最低賃金審議会目安小委員会が6月30日から開催され、全労連と全労協が共同して、毎回変更される会場前で包囲行動が取組まれました。下町ユニオンも最低賃金大幅引上げキャンペーン委員会として参加しました。
物価高騰は特に最低賃金の近傍で働く非正規労働者の生活に直撃していること、最低賃金の大幅な引き上げ、都道府県単位ではなく全国一律にすること、審議を公開することなど求めて参加組合から審議会の委員に向けてアピールが続きました。
7月15日(土)には、全労連、全労協、最低賃金大幅引上げキャンペーン委員会、エキタスなど労働団体の枠を超えて、『7.15最低賃金上げろデモ』が取組まれました。夕方4時半過ぎに新宿駅東口のアルタ前に集まり、リレートークを行い、17時からサウンドカーを先頭にデモ隊は出発して、大ガード下から新宿駅西口、南口に進み、伊勢丹前を過ぎて新宿区役所前までデモ行進が行われました。
200名が集まり、下町ユニオンからも12名が参加しました。
デモの途中で、日本で働く中国人のカップルの参加もありました。
今年の最低賃金の改定について、政府が早々に「全国加重平均で1000円の達成」を示したことにより、この間の中央最低賃金審議会で行われているように労使不一致の中で公益委員見解が取りまとめられて、Aランク41円、Bランク40円、Cランク39円、全国加重平均1002円の答申がなされ、地方最低賃金審議会で審議が行われました。
結果的には、39円~47円の引上げ、24県が目安を超え、全国加重平均で1004円、43円の引き上げ額になりました。
しかし、千円超えは8府県だけ、いまだ800円台が12県もあります。
最高額は1113円(東京)、最低額893円(岩手)で差額220円は前年から1円拡大しています。
先月7月の生鮮食品を除いた消費者物価指数は去年の同じ月より3.1%上昇しています。
「生鮮食品を除く食料」は実に9.2%の上昇で、1975年10月以来の水準です。
今回の引き上げ額はまったく物価高騰に見合っていません。
最低賃金の近傍で働く、特に非正規雇用労働者は、本当に厳しい生活を強いられています。
物価高騰に見合う引き上げ、最低賃金の大幅な引上げを求めていきましょう。