公契約条例学習会

9月17日、公契約条例プロジェクト・江東主催による連続学習会の第1回が行われた。講師に菅原敏夫さん(地方自治総合研究所)をお迎えして、「公契約条例とはなにか」を講演していただいた。
 
公契約条例学習会に参加して ①
 全国初の公契約条例を制定した野田市長根本氏のそもそもの発想は、大工や左官などをしている元同級生から「この低賃金ではせがれに後を継げとは言えない」との声からだった。一般競争入札で年々下がる単価、そのしわ寄せは働く人の賃金に集約されてしまう、いわゆる官製ワーキングプアが生み出されている。
むずかしい賃金の決め方
実際取り組んでみると難しかったのが、雇用労働者の賃金最低額をどうきめるかであった。野田市では市職員である用務員の初任給相当額を基準とし、川崎市では生活保護の基準で策定した。野田市ではこれにより、今年度の委託労働者の時給は829円となり、県内最賃より101円高くなった。
制度の動きと問題点
制定の動きは、国分寺市、江戸川区など各地で広がりを見せているが、公契約条例に対する反論も生まれてきている。それは主として ①契約の自由に反する ②最賃法に反するなどである。これらについての野田市の見解は長いのでレジメを参照してください、ただ、麻生内閣時に「最賃法を上回る賃金を定めても問題となるものではない」との見解が出されている。
以上、内容的には専門的でむずかしく感じた方も多かったのでは?
公契約条例学習会に参加して ②この20年間勤労者の賃金は下がり続けている。税金や家賃や銀行のATM手数料は貯金の金利以上にしっかりと取られている。働けど働けどますます生活が苦しくなる人が増えている。反対に株主配当や役員報酬は何億円と増えている。規制緩和どうりの格差社会になった。貧困率は世界2位になっている。働けど働けど生活できない人の増加は、次の世代にも貧困の連鎖になり、まともな技能も継承できず社会全体の貧困化、萎縮化に繋がっていくだろう。野田市の公契約条例は、市長が大工や左官やとび職をしている同級生から、この賃金ではせがれに後を継げとは言えないという話に危機感を持った事と、公共事業の競争入札によって真面目に働いても食べていけない官製ワーキングプア問題がきっかけになっている。ビル管理の仕事も入札によって単価が下がり年間2千時間労働では年収は3百万には満たないのではないだろうか。正社員を減らし契約社員に同じ仕事をさせて人件費を削る様な事になっている。公共事業は地域によっては雇用を生みだす大きな仕事になっている。その仕事によって納税をし消費になり家族で暮らしていければ地域のためにもなるだろう。公正な公共事業は働く人の給料や企業の儲けも含めて入札の過程からすべて公開すべきだと思う。

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