(株)リン・クルーは雇用責任、社会的責任を果たせ!

11月23日、㈱リン・クルーに対して、アルバイトへ生活できる休業手当の支払いを求めて有楽町イトシア前と日本橋高島屋の前で宣伝行動を行いました。

以下宣伝ビラ


株)リン・クルーは雇用責任、社会的責任を果たせ!アルバイトに生活できるだけの休業手当を支払え

 私たちは、いつでも、誰でも一人から加入することができる個人加盟の労働組合=下町ユニオン・ふれあい江東ユニオンです。

 私たちは有楽町イトシアB1にある『Moana Kitchen Café 有楽町イトシア店』や日本橋高島屋新館にある『フレンチビストロ ル プティ ボヌール』、『ピコティ ピコタ 日本橋高島屋店』など30店舗を経営している株式会社リン・クルー(正社員88名、パート・アルバイト665名合計753名、2020年1月現在)に対してアルバイト従業員に新型コロナによる休業期間について、生活できるだけの休業手当の支払いを求めています。


アルバイトの生活はどうなってもいいのか! 差別をやめろ!

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               ユニオンに加入した6名の外国人アルバイトは、「かまくら・もつ道秋葉原店」で働いていました。

 新型コロナの感染拡大で3月下旬から仕事を休むように店長から言われ、4月になって店自体も休業となりました。その後は店長から店の再開時期や休業手当についても具体的な話がない状態が続きました。この間、無休状態で生活に困り果て、カトリック教会の食糧支援を受けて生活をしのいでいました。
8月11日、AさんのLINEに「このまま閉店することになりました。非常に残念ではありますが、今までありがとう。お疲れ様でした」と閉店に伴って解雇するような連絡がありました。

 Aさんは14年間も会社で正社員と同じように働き、多い時は月250時間を超えることもありました。Aさんはこれまで一生懸命働いてきたのに使い捨てにされるかのような会社の非情な仕打ちにショックを受けました。フルタイムのAさんは休業手当を支給されていましたが、他のアルバイトは主に留学生などで週3日の短時間勤務でした。会社はこうした短時間アルバイトにはまったく休業手当を払いませんでした。無休のまま放置され会社から何の連絡もなく「外国人だから」「アルバイトだから」なのか、「アルバイトの生活はどうなってもかまわないのか」と差別を強く感じました。
会社のこうした差別的な対応は許せません。4月からの休業期間は休業手当を支払えば学生アルバイトなど、雇用保険に加入していない人にも「緊急雇用安定助成金」の支給対象となり、会社は助成を受けられる制度も整備されているのです。


月給の半分では生活できない!会社の雇用責任、社会的責任を追及するぞ!

 ユニオンは、団体交渉で会社のこれまでの無責任で不誠実な対応を厳しく追及しました。会社はAさんのLINEの連絡は解雇でないとして、秋葉原店は閉店したが他の店で雇用を維持する、休業手当も雇用調整助成金を使って支払うことを回答しました。そして9月までの休業手当は払われましたがその金額はまったく不十分なものでした。例えば、Bさんの場合5月分65,700円、6月分61,476円、Cさんの7月分62,820円と月の通常の賃金と比べて半分にもなりません。これでは生活が出来ません。

 ユニオンは雇用調整助成金制度を利用すれば会社の負担は軽減されるので、生活できるだけの休業手当の支給、通常の賃金を保障するように会社に求めています。
しかし、会社はこれ以上の支払いは会社の経営上無理としてこれ以上の休業手当の支払いも拒み、10月以降はやむなく「休業支援金制度」の申請をせざるを得ない状況です。
労働基準法の休業手当6割の最低支給だと実際にもらえる金額は月給の半分にも届かず生活が出来ないと大きな問題になり、国会でも取り上げられて雇用調整助成金の特例措置も拡充されて、日額の上限額を8,333円から15,000円に引き上げられた経緯があります。また、解雇等を行わない中小企業の休業手当の助成率を10/10に引き上げ、緊急対応期間を12月末まで延長され
ました。  家賃補助や持続化給付金など様々な助成金・補助金やGo To Eatキャンペーンも行われ、休業手当も企業が負担しなくていいように雇用調整助成金制度、休業支援金制度もあります。多額の税金を使って企業は支援受けています。これらは労働者の雇用を維持し生活が保障されコロナが終息したら社会が円滑に動き出せるための施策です。会社は、雇用責任、社会的責任を果たし、正社員に限らず、差別せずアルバイトに対しても雇用と生活を守るべきです。
ふれあい江東ユニオン・下町ユニオンは、労働者の生活と権利を守るために闘います。

 働く仲間の皆さん、市民の皆さん、ご支援をよろしくお願いします。

抗議先  ㈱リン・クルー
 代表取締役  林 直樹
  港区六本木7-15-7 新六本木ビル  電話03-3543-7108

2020年11月

東京東部地域ユニオン協議会(下町ユニオン)
ふれあい江東ユニオン
 東京都江東区亀戸7-8-9 松甚ビル2F 電話03-3638-3366
解雇、残業代未払い、労働条件引き下げなど 労働相談は
下町ユニオン労働相談センター
 
03-3638-3369