「コロナ感染の体験記」

下町ユニオンニュース 2020年11月号より
                        
 我が家は夫婦と子ども3人の5人家族です。
この夏、5人全員で新型コロナウイルスに感染し、12~15日の入院後、全員が無事に生還できました。お世話になった皆様、ありがとうございました。以下、体験記録です。
■月曜日  末っ子の次女が発熱しました(38・1℃)。地元の病院も保健所も、PCR検査は必要なしと言われました。ところが、私の職場には高齢の方がいらっしゃる為、費用は職場が出すからPCR検査を受けるようにと言われたのです。子どもが検査を受けないと私は出勤できません!どこに言えば良いかわからず、途方にくれましたが、ユニオンが紹介してくれた診療所でPCR検査の予約が出来ました。
■火曜日  次女がPCR検査を受けました。
■水曜日  私と次女以外の家族3人は、勤務先やバイト先に出勤していました。
■木曜日  夫が発熱(37・9℃)。そのうえ、次女がPCR陽性と判明! 私は慌てて、息子と長女を職場から呼び戻しました。家族4人は濃厚接触者となり、保健所からの聞き取り調査を受けました。
■金曜日  私が発熱(38・5℃)。
■日曜日  長女(37・2℃)と息子(37・4℃)が発熱しました。保健所からの指示された病院で、PCR検査を受けると、全員が陽性でした。
 陽性とわかった翌日、保健所からの迎えのタクシーが来て入院したのです。
 私と夫は50代と年齢が高く重症に成りやすい為、区内の大学病院に入院。アビガンなどの投薬治療を受けました。子どもは3人とも、隣の区の総合病院に入院しました。CTスキャンやレントゲン、採血などの検査も受けました。入院約二週間、自宅療養約二週間を経て、現在は五人全員が職場や学校に復帰しています。
 ところで、保健所は発熱した二日前か、PCR検査で陽性反応が出た二日前に遡って、感染者の行動範囲を調査するそうです。
夫は発熱した前日に出社していたので、職場は二週間の操業停止になってしまったのです。同じ職場で働く人は全員が、濃厚接触者としてPCR検査を受けましたが、幸い全員が陰性でした。
 夫以外の家族は、発熱二日前は自宅にいたため、保健所から職場に連絡はありませんでした。
今回の経験で訴えたい事があります!
  「PCR検査を手軽に受けたい!」
  「在宅療養ではなく、入院治療をしてもらいたい!」
 私の職場が35000円ものPCR検査の費用負担をすると申し出てくれ、検査を実施してくれる診療所が見つかり、うちは本当にラッキーでした。
 二女がPCR検査は受けなかったなら、本人も家族も風邪だと判断し、職場や学校でコロナウイルスを拡散してしまったはずです。
 入院治療がなかったら、家族間は勿論、友人にも感染させてしまった事でしょう。感染拡大を防ぐためにも、PCR検査と入院治療は必須だと、声を大にして訴えたいです!
 パート労働者 50代女性