2016年以降の解決事例はニュース(ブログで紹介します)

ビルメンユニオンの解決事例

過去の解決事例(作成中)

■「明日からこなくていい」と会社は言った−−− 台東区I社…Aさんの場合 Aさんは老舗の割烹店に約3年半働いてきた。1年半前から手当は出ないのに責任者扱いとなり、まじめで責任感の強いAさんは熱が出ても休まず長い時間働いてきた。休日に社長から電話があり、月1回の従業員の慰労会(お店で行ない会費は払わされる)に出るように言われたが、疲れていて「用事があるので」と断った。するとすぐに息子の常務から電話が入り「店の方針のことで今すぐ来い。来ないなら明日から来なくて良い。」と有無も言わせず呼び出された。しかたなく店に行くとどうでもいい話と日頃の勤務態度について説教を受けた。反論すると常務はまたしても「来なくていい。」と言い放った。Aさんは、これまで頑張ってきたことが理解されていないことやこの先また気まぐれに「辞めてくれ」と解雇されてはたまらないと思い、急に仕事に対する熱意が冷めてしまった。これまでは熱があっても店に出ていたがとてもそんな気にはもうなれなかった。翌日、店を辞めることに決めたAさんは有給休暇を消化して退職する旨を事務所に連絡した。6日後に、Aさんはこれまでの残業代がまったく払われてなかったので、タイムカードのコピーと退職金について社長と話し合いをもった。社長は「社員にはタイムカードは無い」「最初に残業代はないという契約をした」「退職金は2ヶ月前に退職届を出さなければ払わなくていい」などとまったく話にならなかった。困ったAさんは親戚の紹介で江東ユニオンに加入。交渉で会社から2年分のタイムカードのコピーを出させると毎日11時間以上働いてきたことが確認された。しかし、会社は「休憩時間や仕事をサボっていた」など全部を認めようとはしなかった。

ユニオンからの説得で最終的に会社は会計士と社労士に相談する中で解決の糸口を探り始め、Aさんも長期化や裁判までは望まないということもあり、一括して会社が和解金を支払うことで解決した。

江東区T社…Bさんの場合 江東区内にある清掃工場内の売店で働いて2ヶ月が経った頃、Bさんは突然、店主(経営者の妻)から「前にお煎餅を売ったと言ってたけどあれ売ってないわよ」「あれどうしたの」と盗んでいたように言われ、「明日から来なくていいですから」と解雇された。あまりに唐突で盗人扱いされて解雇を通告され、ショックを受けたBさんは、泣きながら自宅に帰り、その日は一睡もできず丸二日間は食事も喉を通さなかった。身の潔白と抗議のため、Bさんは夫と一緒に再度店主に話合いをもった。店主は、「どこにも打たれてないから」とレシートを放り投げた。 Bさんがチェックしてみると打刻してある箇所を見つけた。店主は悪びれた様子もなく「他にもあるかもしれない」とレシートを見はじめた。Bさんの夫が「妻を雇って採算が合っているのか」と聞くと店主は急に肩を落として「それが合っていないんです」と答えた。それを聞いたBさん夫妻も情けなくなり店主も間違いを認めたため矛を収めた。 ところがその後、店主から送られてきた「雇用契約解約同意書」には、雇用契約の解消と残契約日数の補償金額が書いてあるだけで謝罪の一言もなかった。あまりの誠意のなさに抗議文を送ったが店主はまたもや開きなおった。Bさんは労働相談情報センター亀戸事務所に相談した。しかし、店主は弁護士を雇い「ドロボー扱いはしていない」「やる気がないから辞めて貰った」とますます開き直る始末だった。困ったBさんは職場の同僚にたまたまこの話をしたらユ二オンのことを知り加入した。

 団体交渉では、Bさんの詳細なメモが役立ち、店主の発言が曖昧でいい加減なこともあり弁護士も少々あきれ気味となり、ユニオンからの解決提案を認め、店主がBさんに改めて謝罪し、会社が慰藉料を払うことで解決した。